鳥取県琴浦町　　　　　　　　　　鱒返し渓谷と一枚岩渓谷

7:12出発。すぐに滝見道入口。結構な急坂の滝見道を登り、7:29観瀑台到着。鱒返しの滝は１００ｍ程向こうに落ちている。 　さて、ロープ等を準備して下降開始。えだ２さんが先行し、えだ１さんをサポートするがえだ１さんのＡＴＣのセッティング に手間取る。私は普段、エイト環ばかりでＡＴＣは使ったことが無い。手間取っている内に先行したえだ２さんが「ルートが見 つからない」との声、えだ１さんには観瀑台で待機してもらって、下降してみる。先人が名付けた胃袋淵横のトラバースがとて も危険そう。樹木はなく、柔らかそうな草が生える、４５度を超える斜面だ。胃袋淵はとても深そうだ。上流は滝となり両岸は 切り立った崖、下流は、この日最後に行った裏見滝へとつながっている。落ち込んだら、這い上がることは至難の業・・・。泳 げない滝屋であることを再認識。斜面の下から上を確認すると、観瀑台から上流側に進む方が樹木もあり、ルートが見つかりそ う。一度撤収することに。舐めていました。３Ｄカメラセットを手持ちしたままですので、この撤収がとても苦労しました。 8:03敗退撤収。観瀑台で休憩中にメガネが無いことに気付く。下で落としたのだろう。丁度作り直す予定だったし、再度降りる 勇気もなく、放置です。自然を汚してしまいました。 　次の作戦を練る。下から見つけたルートを進むことにする。えだ１さんは登り返しが難しそうなので、観瀑台に残ってもらう ことにする。荷物を整理、余分な物は、観瀑台に残す。もちろん３Ｄカメラセットも分解、バックパックに収納。 　休憩後、8:25再出発。まず観瀑台から斜め前方に降ります。少し降りると右に壁が現れるので、その壁下をトラバース。次に 壁向こうの立木を利用して懸垂下降。えだ２さんが先行してくれるので、私はついていくだけです。カメラはバックパックの中 なので写真もありませんが、えだ２さんが懸垂下降の模様を撮影してくれました。へたくそな下降ですが、宜しければ動画を見 てやって下さい。懸垂下降のあとは上流に向かってトラバースです。何も無しでも行けそうですが、ミスれば胃袋淵で消化され ます。やはりロープを使いました。谷への下降もお助け紐を使い、8:55滝の下流に降り立つことが出来ました。
駐車状況	滝見道入口	観瀑台から	懸垂下降(動画ﾘﾝｸ)	到着
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『両側は絶壁、その高さと滝壷の深さを知る者はいない』と云われる神秘の滝に到着です。三段の滝とのこと、どう数えれば いいのか、胃袋淵に落ちると思われる滝を除くと、手前から２ｍ、３ｍ、１ｍ、そして本滝が４７ｍ。下の裏見の滝から数えれ ば、裏見の滝が１３ｍ、胃袋淵からの連瀑帯、そして本滝４７ｍとなります。
	胃袋淵へと続くゴルジュ。
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私のＨＰでは、裏見の滝と胃袋淵の滝を除き、本滝に近接した部分での三段とします。胃袋淵への滝は怖くて確認出来ないの で、撮影しながら少しずつ上流に向かう。左岸の小さな樹木に、不思議な泡の塊がぶら下がっているが、その探求は後回しにし て、本滝に進む。一段目の滝前は広い淵になっている。
	一段目と本滝。落差１ｍの二段目は、ここからでは見えない。
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一段目の赤い板状節理が強烈なイメージだ。板状節理を利用して登る。観瀑台に残るえだ１さんが写真を撮ってくれた。カメ ラの電池が切れたそうで、スマートホンによる撮影です。
一段目		観瀑台から　えだ１さん撮影		本滝の滝壺
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本滝の滝壺、確かに深そうです。底は見えません。左岸の板状節理が見事です。この滝の岩盤は、基本的に板状節理で構成さ れているようです。
本滝の滝壺	左岸の板状節理	見上げ		えだ２さんと
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板状節理は安山岩に多く見られるとの事ですが、知識がありません。素晴らしい空間だけど、えだ１さんが観瀑台で待ってい ます。そろそろ撤収です。
えだ２さん	二段目と本滝		一段目見下ろし
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一段目を下るえだ２さんを撮影。決してドボンを狙ったわけではありません。先ほど見つけた不思議な泡の塊ですが、大きさ はソフトボール程度でしょうか。帰って調べると、モリアオガエルの卵だそうです。テレビで見た記憶がありますが、実物は初 めて見ました。
一段目を下るえだ２さん		モリアオガエルの卵
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9:30さあ戻ります。トラバースの終了地点で躓く。あやうく胃袋淵の餌食になるところだった。しかし胃袋淵、動物でも落ち たら脱出は難しいだろう。手の使えない猪や鹿は絶対無理だと思う。淵の底には骨があるのかも・・・。登り返しではブルージ ックを使用。多分、今回で２回目の使用だと思う。 　9:49観瀑台に復帰。荷物を整理、軽く食べて休憩後、10:25 上流に向かう。観瀑台の横に上から太いロープが垂れています。 そのロープ沿いに登ります。２年前に来たときはもっと危険なルートかなと思ったが、先ほどまでの行程に比べると・・・。 　10:32 登山道に合流。そこからも鱒返しの滝が遠望できた。10:34 千丈滝への分岐、10:36 ササユリに出逢う。今年初めてだ し、この日はこれだけだった。10:38 一枚岩渓谷への分岐。
登山道から	登山道	千丈滝への分岐	ササユリ	一枚岩渓谷への看板
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10:46 鱒返しの滝落ち口に到着。私は怖くて前に出られない。えだ２さんが落ち口に座って何か云っている。近付くと落ち口 横の立木にスリングが残置されていました。ここから降りた人がいるようだ・・・。凄い。見るだけで怖いので、えだ２さんに お助けヒモを渡して自己確保してもらう。見下ろし写真や動画を撮ったようだ。アップが待ち遠しい。
鱒返し落ち口とえだ２さん	上流のナメと二条の小滝
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11:00 上流に向かう。二条の小滝の巻きルートにアルミ梯子がセットされていたが、固定がナイロン紐だ・・・信用出来ない ので、なるべく頼らずに降りる。
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名前の通り連続した岩盤が続く。岩盤に溝やところどころに小さな滝が刻まれている。ゴーロ帯は苦手だが、ナメは楽しい。
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紀南のナメ床は、車でも走れそうな平坦な道路の様なナメ床が多いけど、ここはよそ見は出来ません。凹凸が激しいので慎重 に進みます。
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おまけにとても滑りやすい。淵も深い場所では胸まであるかも知れない。必要以上に濡れたくはない。苔がとても綺麗です。
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下流の鱒返しの滝は、間違い無く板状節理がみられたが、一枚岩渓谷では見られない。基本的に磨かれて丸みを帯びたナメト コだ。岩の質が違うのだろうか・・・。知識のなさが悔しい。
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このタコのような小滝が楽しかった。落差は無くとも、変化のある岩と、複雑な水の流れが魅力的でした。五分ほど撮影しま した。
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昼食を食べていないことに気付く。３０分足らずの食事休憩をとり、さらに遡行を続ける。徐々に石や砂利も目立ちだしたの で遡行打ちきりかな。左岸にあるはずの道、仕事道を探る。
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やがて上流が明るくなり、人工林の間伐地帯にさしかかる。遠くではチェーンソーの音もする。間伐をしていると云うことは 道が、あるだろうと右の山を観察すると杉の木にピンクテープが巻かれていた。12:12 そこで谷を離れるとドンぴしゃ仕事道に 合流出来ました。 　間伐材は切りっぱなしのようだ。回収してもその費用をまかなえないのだろう。しかし、切り捨てられた材木は、大雨の時、 谷に流れ込んで景観を損ない、土砂災害にもつながりそうだ。間伐しないと杉や桧が生長できずに山が荒れ、切り捨て間伐すれ ば谷が荒れる。悩ましいところです。荒れた山林、休耕田、日本の田舎はどうなるんだろう。 　仕事道を下り、12:29 一枚岩への分岐、12:33 鱒返し観瀑台への下り分岐、12:41 鱒返し観瀑台への横道分岐、12:46 下流の 裏見滝への分岐から裏見の滝に向かう。

すぐに道は無くなり谷に降りる。一枚岩渓谷ではナメトコ歩きでしたが、ここはゴーロです。滝に近付くにつれて段々ゴーロ が大きくなる。特に12:54 のゴーロは家のようでした。途中でルートを見失いながらも13:02 裏見の滝に到着。
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おそらく、鱒返し観瀑台のほぼ直下だと思います。この滝の上は、そのまま胃袋淵になっていそうです。広い淵を持ったシン プルな一条の滝です。左に回り込んでいくと、裏見が出来ます。
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おまけ的に思っていた滝だったのですが、思わぬいい滝で驚きました。もっと近いと思っていたのに、意外に時間がかかった が、えださんも喜んでくれて、ホッとしました。
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水量も豊富で、楽しい場所です。裏見の位置から互いを撮影したり、滝裏に隠れたえだ２さんを撮ったり、この日の最後の滝 見を楽しめました。滝の右側の岩壁には太い蔓がありました。あの蔓を登ればどんな景観が見られるんだろう・・・猿か鳥にな りたい私でした。
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